使わないと損する!?再就職を考える方の為の制度【雇用保険の基本手当】について

雇用保険は、労働者が失業した場合に必要な給付を行ったり、再就職を支援する制度です。世間一般的によく知られているのは、失業した場合の「基本手当」(失業手当とも言われます)なのですが、実は、雇用保険の中には、

  • 早期の再就職をお祝いししてくれる「就職促進給付」
  • 労働者スキルアップのための「教育訓練給付」
  • 所得が下がっても働き続けるための支援「雇用継続給付」
  • 育児による休職中のサポートをしてくれる「育児休業給付」

これらのように、さまざまなケースにおいて、支援が受けられる仕組みになっています。

今回はどういった仕組みで保険給付が受け取れるのかといった基礎的なところも踏まえて紹介していきます。利用できる制度を知らずに損してしまうことがないようしっかり学んでいきましょう!

雇用保険の概要

冒頭部分でも説明したとおり、雇用保険は労働者が失業した場合雇用の継続が困難となる事由が生じた場合労働者が自ら職業に関連する教育訓練を受けた場合などに給付を行う制度です。

では、この雇用保険はどういった人が対象になっているのか、また、保険料の支払いについてお話しようと思います。

 

対象者と保険料

まず、対象者については一定の要件があります。

  1.  一週間で20時間以上かつ31日以上雇用見込みのある労働者
  2. 適用事業に雇用されている労働者

この2点に該当する労働者は総じてこの保険が適用されます。よって、

  • パート・アルバイト・派遣労働者などの雇用形態は問わない。
  • 65歳以上の労働者にも適用する。

しかし、ここで注意が必要なのは、雇用保険は雇用されている労働者を対象にしている保険のため、個人事業主法人役員、その家族は該当しません。

 

次に、雇用保険の保険料は、「従業員への賃金×雇用保険料率」で算出されます。

また、保険料率は、「失業手当の受給状況」や「雇用保険料の積立金残高」などを基準に毎年見直されるため、保険の適用を考えている方は、常に最新の保険料率を把握しておきましょう。

厚生労働省の発表によると、令和4年度の保険料率は以下のとおりです。

 

 

労働者負担(1)のみ

会社負担(1)+(2) 雇用保険料率
一般の事業 0.3% 0.65% 0.95%

農林水産・清酒製造の事業

0.4% 0.75% 11.5%
建設の事業 0.4% 0.85% 12.5%

(参考:令和4年度雇用保険料率のご案内

一般被保険者の求職者給付

次に雇用保険のなかでも、一番オーソドックスな「一般被保険者の求職者給付」(失業手当)について解説していきます。

受給要件

この受給要件は離職前にしっかりと働いていたかを確認するためのものです。

 

自己都合の場合

離職日以前2年間に被保険者期間が通算して12ヶ月以上

 

倒産・解雇等の場合

離職日以前1年間に被保険者期間が6ヶ月以上

 

  • 被保険者期間は日数が11日以上または80時間以上ある月を1ヶ月としています。
  • 雇用保険の基本手当を受けるには、退職後に住所地を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)から失業認定を受けなければなりません。

この給付は勝手に何も言わずにもらえるものではありません。必ず申告が必要になるので、忘れず受け取るようにしましょう。

待機期間と受給期間

・待機期間

求職の申込みを行った日から7日間

ただし、自己都合の場合は7日間の待機期間終了後2ヶ月間の給付制限がつけられます。

 

 

・受給期間

離職日の翌日から1年間

一年間の賞味期限があると考えてもらえると分かりやすいです。

しかし、この受給期間内に出産・病気などで、引き続き30日以上職に就くことができなくて、一年間分の支給が受けられない場合、受給期間が最長で3年間まで延長されます。

子供の出産のための退職をした場合、一年以内にすぐに新しい職に就けというのはとても酷ですよね。その場合の救済措置として、延長をすることも可能になっています。

給付日数と給付額

直近の離職理由、離職日における年齢、被保険者であった機関によって、所定給付日数は異なります。詳細は以下のとおりです。

自己都合、定年退職の場合

  1年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
全年齢 90日 120日 150日

倒産、会社都合解雇等の場合

  1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日
30歳以上35歳未満 120日 180日 210日 240日
35歳以上45歳未満 150日 180日 240日 270日
45歳以上60歳未満 180日 240日 270日 330日
60歳以上65歳未満 150日 180日 210日 240日

 

給付額

基本手当日額を所定給付日数まで受け取ることができる

基本手当日額…1日あたり受給することができる金額

 ・基本手当日額=賃金日額の50%〜80%(60〜64歳は45%〜80%)

 ・賃金日額=離職日前の6ヶ月の賃金の合計額÷180

 

基本手当給付の事例

  • 直近の被保険者機関が15年ある人が50歳で会社都合解雇
  • 直近6ヶ月は毎月42万円受け取っていた(給付率は50%)

 

  賃金日額:    42万円×6÷18014,000

  基本手当日額:  14,000円×50%=7,000

  所定給付日数:  270

離職後最大1年間で、1日7,000円を最大270日もらえます。

まとめ

雇用保険は企業に雇われる全ての労働者の雇用維持や生活の安定を図るための制度であり、要件を満たす従業員は必ず加入しなければなりません。

また、現在は働けていても、失業して収入が無くなる、または育児や病気、介護による休業で収入が減ってしまうというリスクは誰にでもあります。

しっかりとしたサポートを受けられるように雇用保険の加入漏れがないかどうかしっかり管理しましょう。

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