【何月に働いたら高くなる?】社会保険の保険料のもと。標準報酬月額などについて解説します。

どうも。内山田です。

社会保険では、保険料や給付金の金額を計算するにあたって『標準報酬月額』や『標準賞与額』また、『標準報酬日額』といったものを用います。これは、手当てや残業によって毎月変動する賃金に対して保険料を算定していると手間がかかるので、一定の期間内に得た賃金から保険料や給付金を算出しようというものです。

今回はこの『標準報酬月額』や『標準賞与額』について解説したいと思います!

標準報酬月額とは

まずは標準報酬月額についてみいていきましょう。

標準報酬月額の算定

私たちに支払われている報酬は月によって変動していますが、変動する報酬額を保険料に反映させるのは非常に手間がかかります。そこで、1年の中で特定月の報酬の平均を基準として標準報酬月額を定め、標準報酬月額表によって導き出した保険料をその年の9月から翌年の8月まで使用することにしたのが標準報酬月額です。

標準報酬月額の算出は、毎年1回7月に行われます。その年の4月、5月、6月の3カ月間に支払われた報酬の平均額を計算し、算出した月平均額を標準報酬月額表にある等級区分に当てはめれば、標準報酬月額が決まります。(健康保険:1〜50等級・厚生年金:1〜31等級)ちなみに、4月、5月、6月に支払われた報酬ですが、その報酬のもとになる労働期間は3月、4月、5月なのでこの期間の報酬が多いほど保険料などが多くなることになります。

標準報酬月額の説明

決定のタイミング

標準報酬月額は、以下の5つのタイミングで決定や改定が行われます。

資格取得時

正社員として入社した、労働時間が増加したなど、新しく被保険者の資格を取得する時に『被保険者資格届出書』を提出することにより決定されます。

定時決定

標準報酬月額は年に1度報酬の実態に応じて見直されます。これが先ほど説明した4月・5月・6月の3ヶ月間の報酬から算定されるもので、決定された標準報酬月額は随時改定等が行われない限りその年の9月1日から翌年の8月31日まで適用されます。

随時改定

固定的に賃金変動があり、変動月以降3ヶ月間の報酬の平均額を算出して標準報酬月額に2等級以上の差が生じた時に変更されます。

育児休業終了時改定

育児休業等が終了し、育児休業終了時において3歳に満たない子を養育している場合には随時改定の対象となっていなくても事業者を経由して保険者に申し出ることにより標準報酬月額を改定することができます。

産前産後休業終了時改定

産前産後休業を終了した被保険者が職場復帰した場合において、育児休業終了時改定と同じく短時間勤務措置により報酬が低下した時に、事業者を経由して保険者に申し出ることにより標準報酬月額を改定することができます。

報酬の範囲

では、報酬のどこまでが標準報酬月額に含まれるのか。含まれる報酬の範囲は以下のようになっています。

  • 固定的賃金
    月給・週給・日給
    家族手当・通勤手当・住宅手当等
  • 非固定的賃金
    残業手当・能率手当・宿直手当等
  • 年4回以上支給される賞与
  • 現物
    食事・住宅・被服等

また、以下のものは報酬に含まれません。

  • 労働の対価では無いもの
    祝金・見舞金・弔慰金等
  • 臨時に受け取るもの
    出張手当・出張旅費等

標準賞与額とは

標準賞与額は標準報酬月額に比べると単純であり、年3回以内に支払われる賞与額を保険料や年金額に反映させるものです。被保険者に対して支払われた賞与額の千円未満を切り捨てたもの(上限は150万円)を標準報酬月額とします。

標準報酬月額が使用される社会保険

最後に『標準報酬月額』や『標準報酬日額』、『標準賞与額』がどんな社会保険にどのように使われているのかをみていきましょう。

健康保険

健康保険では『保険料の算定』・『傷病手当金の給付金額金額』において標準報酬額(1から50等級)等が使用されています。

『健康保険』についての記事はこちら↓↓↓

保険料の算定

毎月の保険料は標準報酬月額に一定の率をかけた保険料が徴収され、賞与についても標準賞与額に対して同じ保険料率をかけた金額が徴収されます。

[su_box title=”健康保険の保険料計算方法” box_color=”#319bd8″ radius=”2″]

標準報酬月額または標準報賞与額×各保険料率

[/su_box]

傷病手当金

傷病手当金は被保険者が病気や怪我によって働けない時の所得補償として給付されるものです。

[su_box title=”1日の傷病手当金額計算方法” box_color=”#319bd8″ radius=”2″]

支給開始日以前の12ヶ月間の標準報酬月額を平均した額÷30日(標準報酬日額)×2/3

[/su_box]

厚生年金保険

厚生年金保険では、『保険料の算定』・『厚生年金の金額』において標準報酬額(1から31等級)等が使用されています。

『厚生年金』についての記事はこちら↓↓↓

保険料の算定

厚生年金では、健康保険と同じように毎月の保険料は標準報酬月額に一定の率をかけた保険料が徴収され、賞与についても標準賞与額に対して同じ保険料率をかけた金額が徴収されます。

[su_box title=”健康保険の保険料計算方法” box_color=”#319bd8″ radius=”2″]

標準報酬月額または準報賞与額×保険料率(18.3%)

[/su_box]

厚生年金の金額(報酬比例部分)

厚生年金の年金額は『定額部分』と『報酬比例部分』に分けられており、報酬比例部分は標準報酬月額と標準賞与額から求められる『平均報酬月額』と『平均報酬額』から算出されます。

[su_box title=”厚生年金の報酬比例部分の計算方法” box_color=”#319bd8″ radius=”2″]

報酬比例部分=A+B

A=2003年3月以前の被保険者期間の平均標準報酬月額×(7.125〜9.5)/1000×2003年3月以前の被保険者月数

B=2003年4月以降の被保険者期間の平均標準報酬額×(5.481〜7.308)/1000×2003年4月以降の被保険者月数

[/su_box]

『平均標準報酬月額・平均標準報酬額』についての記事はこちら↓↓↓


一定の期間の報酬を全期間の保険料などに適用するということは、その期間の報酬が多くなるほど保険料等も高くなることを意味します。しかし年金額も同じように増え、社会保険料を多く払うことによって『社会保険料控除』という所得控除も受けることができます。報酬が今後の税金や年金に影響を与えることも知っておくといいですね。

『所得控除』についての記事はこちら↓↓↓

今回は以上です。それでは!

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